リサイタル終了 その1

王子ホールでのリサイタルを終えました。

たくさんの方々にご来場いただき、ありがとうございました。
facebookを機に、なんと小学校時代の同級生とつながって、その友人がコンサートにいらしてくださったり、まあ、西は神戸、京都、名古屋、浜松などの遠方からもいらしてくださった方もあり、本当に感謝です。
今回は4人の作曲家の作品を演奏しましたが、それぞれに分けてゆっくりと準備してきました。
それはある超有名な大ピアニストの演奏会に行ったとき、ひとつひとつのプログラムが実に丁寧に仕上がっていて、行き届いた懐石料理をいただいたような気持ちになったことがあり、そういう風に一気に勢いでやらないで丁寧に仕上げていこうと決心したからなのでした。
1曲弾くだけでも大変でしたが、それが重なって、リサイタル全体のプログラムとして立ちはだかったとき、それはそれは、大変な重圧でした。
特に今回核となったメトネル、最後の最後になってものすごく苦しみました。
何度弾いてもどこかに傷があったり、コントロール仕切れない手に負えない感があって、でも、そのたびに、最初に感じた「この素晴らしい音楽を絶対に紹介したい」という強い熱意を思い出し、舞台までこぎ着けました。
プログラムの中に難しいものが入っている事によって、他のより気楽なものまでもが影響を受けて難しいものに感じてしまう、ということも体験しました。
例えていうなら、フィギアスケートで4回転のジャンプが入っている、それをなんとしてでも飛ばないとと思ったとき、普段楽々飛べる難易度の低いジャンプが抜けてしまったり・・とまあ、そんな感じ。
そういう苦しい思いをしてやっと、この難しさゆえにあまり弾かれないのだなということをやっと認識する始末でした。
4年くらい前のコンサートで全部弾き終えて楽屋に帰ってきたら手の指がキ〜ンとつってしまったことがあり、それからしばらくその場所に違和感を覚えていました。
ですから、今回は、そういうことにならないように、無駄な力が入らないようにすることも課題でした。
更には、途中で身体が固く凝り固まってしまったり、頭が疲れて動かなくなってしまったりしないように、と普段からの体力作りや精神面にも気を配りました。自分ではできる、と思っていてもできなくなっていることが多くなったこの頃、何事も頑張りすぎないようにと、いろんなこともさぼりました。
頑張ってやっていると、疲れて舌を噛んでしまったりして、突然身体が「注意!」と教えてくれます。
律動法とかいう治療の先生のところにも通い、調整していただきました。これは私にはとてもあっていたようです。
つづく

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