リサイタル終了 その2 苦悩

身体の調整と練習、できることは全部やっているはずなのに、9月初旬、大変ショックなことがありました。
ホームコンサートの当日、リハーサル時、頭がいつもと違う働き方をしていることに気がつきました。どういうわけか左手ばかりに意識がいきます。そしてわからなくなったり、混乱したりで、まあ、アナウンサーに例えると、どもる、言い間違える、言う事を忘れる、という混乱の極みに陥ってしまいました。
その日のホームコンサートは今まで経験したことのない傷だらけの出来でした。普段はミスがあってもだんだんに自分を取り戻していくのですが、その日は最後までおかしく、いよいよ頭の回路のどこかが切れて、このまま廃業においこまれるか・・と思いました。
幼少の時にお習いした先生にお電話したら「そんなこともあるわよ、今までが出来すぎてたんじゃないの?」と言われましたが、なかなか不安は消えません。
何かいつもと違うことをしたんじゃ・・・・?と考えて見たら、ひとつ思い当たる事が・・・。
それは、よかれと思って数日前からきいていた自然音(波音)のCDでした。
自律神経に働きかけるといううたい文句で数日ずっとそれをかけていたのでした。
今でも原因は定かではありませんが、とにかく、それを聞くことをやめ、あとは疲れないようにすることにしました。
そしてその忌まわしい体験から抜け出そうと、2日後、神戸に向かい、サロンコンサートでした。その模様は先に書きましたので、省きますが、今度はそういうことも起こらずに弾くことができました。
元々住んでいた関西の地を懐かしく感じ、ホテルもとっても気持ちのよい素敵なところで、お客様もほとんど知り合い、リピーターの方が多いことがリラックスさせてくれたのでしょう。
つづく

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