素敵なピアノとの語らい

ピアノって一台一台、違うんです。

メーカーによって、違うというのも勿論ありますが、例えば、日本の主要なホールに置いてあるメーカーの楽器も、一台一台違います。
ですから、ピアニストは演奏会の時、そのホールのそのピアノでリハーサルをすることが必要不可欠です。
時には、すごく相性がよくて「いける!」という気持ちで本番に臨めることもありますが、思ったように仲良くなれずに心配を抱えたまま舞台にたつこともあります。
自分の楽器を持ち歩ける弦楽器奏者の方はいいなぁとうらやましく思います。
そんな中、そういう悩みをもったピアニストをサポートしてくださるのが、T株式会社さんです。
よい楽器を何台も持っていらして、貸し出してくださるのです。
私は2011年にCDを制作した時に、こちらから楽器をお借りして録音に臨みました。
私は初対面のT社長の前で、恐る恐るピアノを触らせていただきました。
その時私が問題にしたのは、微細なタッチに反応してどういう音が出てくるかということでした。
つまりピアニッシモ、それも和音で。
それからロングトーンです。長い音がどう伸びるか・・・。
先日、9/23の王子ホールでのリサイタルで弾く楽器を選ばせてもらいにT株式会社に伺いました。
久しぶりに弾いたその楽器はやはり素晴らしく、弾いているうちにどんどん楽に、どんどんアイデアが湧き出て来て、本当に幸せな時間でした。
語り合い、いつまでも話が途切れない、そんな友達のようでした。
予め、どういう楽器かわかっていると心配も減ります。
ただでさえ、緊張は半端ないのですから。
ちなみに今回は録音の時に弾かせていただいた楽器とは違う楽器です。

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