室内楽の面白さ

私はピアノの次には、弦楽器が好きです。
先日、ヴァイオリニストの横山奈加子さんと共演する機会がありました。
この日の中心となる、プロコフィエフのヴァイオリンソナタ第2番は、大昔、弾いた事がありましたが、ほぼ、完全に忘れていました。
改めて、取り組んでみて、昔とは、楽譜へのアプローチが変わって来ている事を発見。
昔やったことの「あたためなおし」ではなく、もう一度「作り直し」です。
そんな時、一緒に弾く方と、どのへんまで突き詰めていけるか、というのは、問題になるところです。
今回は、横山さんにとっても久しぶりのプロコフィエフの2番ということで、二人でテンポを落としてお互いによく聞きあう作業もしました。
相手が、もう出来上がってしまっていると、なかなか自分の経験不足を補う作業に付き合ってもらう事はしにくいのですが、横山さんは、常に上を目指していらっしゃる方、手間暇かかっても、快くおつきあいくださるのでした。
そして、「もう一度やってみてもいいですか?」と聞かれる事しばしば。
なんと嬉しいことでしたでしょう。
なるべく最短距離で共同作業を進めるのですが、気のすむまでできるということは演奏への安心感につながります。
そうやって三回のリハーサルをして、本番に臨みました。
横山奈加子さんは、のびやかな音で、聴衆を魅了。
音がとても豊かなので、空間が小さく感じられるほどでしたが、二人で気持ちを合わせ、作品を満喫しました。
お客様が帰られた後、写真撮影をしようということになりました。
弾いているところをという話になり、じゃあ、タイスの瞑想曲をと、遊びが始まりました。
いつまでも遊んでいたいほどでした。
奈加子さん、素晴らしいヴァイオリンをありがとう!

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